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土工事とは?掘削・盛土・埋戻しの基礎と手順をわかりやすく解説

2025年11月26日
土工事

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建設現場で真っ先に着手するのが土工事です。住宅やビル等の建設に先立ち、掘削・盛土・整地・埋戻しなどで所定の地盤条件を整える一連の工事を指します。

ここでは、土工事の定義と目的(基礎づくり・地盤安定)、代表的な種類、施工手順、使用する重機、現場での注意点をわかりやすく解説します。

土工事とは?定義と目的、重要性について

土工事は、建築物の荷重を確実に地盤へ伝えるための「基礎条件」を整える工程で、建物の安全性・耐久性の出発点です。地盤を所定の深さまで掘り、必要に応じて盛土や地盤改良を行い、基礎を据え付けられる支持地盤を造成します。本章では、土工事の定義と目的、建築全体への影響を概説します。

土工事の基本的な定義

土工事とは、建物を建てる前に「土地を整える作業」の総称です。地面を掘る掘削、土を盛り上げて高さを調整する盛土、掘った穴を埋め戻す埋戻し、そして表面を平らにする整地などが含まれます。これらは建物の基礎を支えるための、最初の大切な工程です。

建物の種類や大きさ、地盤の硬さ、地下水の有無などによって、行う作業や使う機械は変わります。たとえば、地面が柔らかい場所では、そのままでは建物が沈んでしまうため、地盤改良と呼ばれる補強工事(セメントを混ぜて固めたり、杭を打ち込んだりする工法)を一緒に行うこともあります。

こうした作業の品質は、建物の寿命や安全に直接関わります。そのため、工事を始める前には地盤調査を行い、土地の性質をしっかり調べることが法律でも求められています。地盤調査では、地面に細い穴を掘って土の硬さを調べるボーリング調査や、土を採取して性質を分析するサンプリング調査などを行い、その結果をもとに最適な工事方法を決めます。

また、設計どおりの高さや位置で地面を仕上げるために、丁張りと呼ばれる目印を立てて測量を行います。これは、建物の基礎の高さや水平を正しく保つための大切な準備です。

さらに、掘った土と盛った土の量のバランスをとる土量計算や、余った土(残土)の運び出し計画、トラックの通り道を考える動線計画も土工事の一部として重要です。これらを最初から整理しておくことで、工期の短縮やコストの削減につながります。

(出典:地盤工学会「地盤工学用語辞典」「地盤調査の手引き(改訂版)」
関係法令:労働安全衛生法第20条(作業計画の策定)、建設業法第26条(施工の管理))

土工事の目的は基礎づくりと地盤安定

土工事の一番の目的は、建物をしっかり支える強い地盤と安定した基礎をつくることです。建物の重さを受け止める地盤が弱いままだと、建物の一部だけが沈んで傾いてしまう「不同沈下(ふどうちんか)」が起きる可能性があります。これを防ぐために、まず地面の状態をよく調べ、必要な対策をとることが重要です。

調べるポイントは、地面の性質(土質)、水分の量(含水比)、地下水の高さ(地下水位)、そして埋設管や古い基礎など、地中にある構造物の有無です。これらを確認した上で、地面を掘る深さや形を決め、崩れないように支える土留めを設けます。

また、地盤が緩い場合は、土をしっかり締め固める転圧や、必要に応じて地盤そのものを強くする地盤改良を行います。これにより、建物の重さを均等に支えられるようになります。

地下水位が高い土地では、水がしみ出して地盤が弱くなるおそれがあります。その場合はディウォータリングと呼ばれる作業を行い、ポンプなどで地下水を一時的に排出して、地盤の強度を保ちます。こうした排水や地盤改良の方法は、建物の設計内容や土地の性質に合わせて慎重に選び、設計図に示された条件どおりに進めることが大切です。

また、寒冷地や雨が多い地域では、凍結や雨水による地盤の膨張・緩みを防ぐ工夫も必要です。具体的には、建物の周りに排水管を埋設したり、地盤の表面に防水層を設けたりして、雨水が地盤にしみ込まないようにします。こうした周辺の整備も、建物を長持ちさせるための大切なポイントです。

工事を行う際には、国や自治体が定める法律や指針に従うことが求められます。建築基準法や労働安全衛生法などの規定により、地盤を掘るときには崩落事故や水の噴出を防ぐ安全対策を取らなければなりません。

特に、掘削が深くなるほど周囲の地盤が不安定になるため、土留めの設置や監督者の配置、工事計画の届出などを事前に行う必要があります。これらをきちんと守ることで、安全で長持ちする基礎工事が実現します。

出典:国総研資料「地盤安定化技術マニュアル(国土交通省)」
関係法令:建築基準法施行令第93条、第136条の3(根切り及び山留めの安全)

土工事が建築全体に与える影響

土工事の出来不出来は、安全性・工期・コストに大きく影響します。不適切な掘削・締固め・排水は沈下や傾斜、ひび割れ等の原因となり、後戻りのコストも大きくなります。また、土工事は工程の先頭にあるため、遅延は後続工種へ波及します。さらに騒音・振動・粉じん等で周辺環境に影響するため、環境配慮と説明責任も重要です。

最近はICT施工の活用(ドローン測量・レーザースキャナ・TS出来形管理)により、土量算定や出来形確認の精度とスピードが向上しています。設計データと現況の差分を可視化することで、過掘りや締固め不足の早期発見につながり、品質と生産性の同時向上が期待できます。

出典:国交省「i-Construction推進要領」「BIM/CIM活用ガイドライン」

土工事の種類

土工事は大きく「掘削」「盛土」「埋戻し」から構成され、地盤条件や設計要求に応じて適切な方法を選択します。

掘削工事:地面を掘り下げる作業

基礎底面の深さ・形状に合わせて地盤を掘り下げます。一般にバックホウで効率化しますが、崩壊の恐れがある場合は土留め(矢板・切梁・親杭横矢板等)や法面勾配で安定を確保します。地下水の影響が大きい場合は止水・排水計画を併用します。

要点は、設計GL・掘削底の支持力を満足しつつ、周辺構造物・埋設管を損傷しないこと。根切り底の乱れや過掘りは支持力低下につながるため、仕上げは人力整形や敷砂利等で丁寧に行います。

狭小地ではミニショベルやバケット幅の最適化、搬出タイミングの平準化で近隣影響と待機損を抑えます。交通量の多いエリアではガードマン配置や搬出入計画の見直しも重要です。

盛土工事:土を盛り上げる作業

計画高まで地盤高を上げたり勾配を整えるために行います。盛土材は粒度・含水比・有機物混入等の基準を満たすものを用い、所定の層厚で敷均し、転圧機で締固めます。締固め不足は後の沈下を招くため、含水比の管理と締固め度(相対密度・締固め度)確認が重要です。高盛土では側方安定や排水計画(法面保護・暗渠)も合わせて検討します。

雨期は養生(シート被覆・仮排水路)を併用し、含水比が適正範囲から外れた場合は乾燥・改良を行ってから施工を再開します。法面は浸食防止に早期の植生・吹付けを計画します。

埋戻し工事:掘削した穴を埋める作業

基礎や埋設配管周りを保護し、原位置地盤と連続した支持を確保する目的で実施します。周辺構造物の変形を避けるため、適切な材料を選定し、層ごとに均一な締固めを行います。配管周りは砂等の良質材で包み、その上部を所定条件で転圧。雨天時や高含水時は締固め効率が落ちるため、天候と工程の整合をとることが肝要です。

また、埋戻し高さごとに中間検査(写真・レベル確認)を行い、仕上げ面の排水勾配や既存舗装との取り合いを丁寧に整えます。

出典:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第2章「土工事」

土工事の施工手順

事前の地盤調査と計画の重要性

ボーリング・標準貫入試験等で土層構成・N値・地下水位を把握し、掘削範囲、盛土条件、土留め・排水、重機選定、搬出入動線、仮設計画、工程・予算・品質・安全・環境対策を具体化します。設計図書・仕様書に基づき、検査項目と記録方法まで決めておくと管理が円滑です。丁張り・基準点の維持管理、基礎底の試験掘りで想定外の障害物や埋設物を早期に把握することも有効です。

掘削・盛土・埋戻しの各工程における注意点

掘削:土留めの健全性、法面の安定、過掘り防止、地下埋設物位置の事前確認、湧水対策を徹底。
盛土:適切な層厚・含水比・転圧回数を守り、試験結果で締固め度を確認。施工順序を乱すと不均一沈下の原因になります。
埋戻し:構造物付近は低振動機で段階締固め、配管・防水層の損傷防止、沈下余裕の見込み、雨天時の施工制限などを遵守します。

併せて、残土・改良土の搬出入計画とマニフェスト管理、道路の清掃・散水、泥跳ね防止まで手順に織り込んでおくとトラブルを防げます。

安全管理と品質管理の徹底

安全は最優先です。ヘルメット・安全帯・保護具の着用、重機周囲の立入管理、合図・手順の明確化、危険予知(KY)とTBMの実施、資格者による機械操作、掘削深に応じた土留め・転落防止を行います。品質面では、掘削深・基礎底レベル、盛土層厚・締固め度、材料規格、写真記録・出来形管理・検査記録を設計どおりに確認し、是正は速やかに実施します。

緊急時は避難経路・連絡体制・応急資機材の位置を全員で共有。気象急変時の停止基準(降雨量・風速)を明確にし、再開判定を責任者が行う体制を整えます。

出典:建築工事安全施工技術指針(土工事編)(国土交通省)
関係法令:労働安全衛生法第20条、同施行令第10条(作業主任者の選任)

土工事で使う重機は?

バックホウ:掘削・積込の主力。アタッチメント交換で法面整形・破砕等にも対応。狭小地での機動性も高く、精度が求められる根切りで威力を発揮します。
ブルドーザー:表土の押土、整地、粗均しに有効。造成地の大面積整地や盛土の成形で生産性を高めます。
振動ローラー:路盤・盛土の締固めに必須。土質や層厚に応じて機種・振動条件を選び、所要の締固め度を確保します。いずれも有資格者の操作と、作業区域の明確化、接触災害防止が基本です。

補助機としてダンプトラック(適正台数の手配による待ち時間削減)、プレート・ランマー(狭隘部の締固め)、グレーダー(仕上げ整形)を適宜組み合わせると工程が安定します。

出典:日本建設機械施工協会「建設機械施工法ハンドブック」
関係法令:労働安全衛生規則第36条・第38条(運転資格)、建設業法施行規則第27条(施工体制)

土工事の注意点について

地盤の状態を常に確認する

降雨・地下水位変動・重機振動は地盤安定に影響します。法面のクラック・湧水・沈下など異常兆候があれば直ちに作業を中断し、土留め補強や排水強化などの対策を講じます。出来形検測は頻度と基準点管理を徹底し、誤差が蓄積しないようにします。

安全対策を徹底する

重機と人の動線分離、立入禁止範囲の掲示、仮設通路の確保、夜間・視界不良時の照明、搬出入車両の誘導体制を整えます。日々の点検(重機・ワイヤ・土留め)を記録し、リスクの顕在化を未然に防ぎます。

近隣住民への配慮を忘れない

作業時間の順守、低騒音機械の採用、防音シート・防塵ネットの設置、散水による粉じん抑制、振動のモニタリング、事前説明と問い合わせ窓口の明示で、トラブルを回避し信頼を築きます。交通規制の必要性は事前に警察・行政と協議し、掲示やチラシで周知します。

出典:労働安全衛生法令集(土工事・掘削関係)

土工事の安全管理を強化しよう

土工事の現場では、掘削や重機作業など、常に危険が伴います。安全に進めるため、リスクの把握と作業前の確認、そして情報共有が欠かせません。
「ミライ工事管理」は、こうした安全管理の記録と共有を効率化できるツールとして活用できます。

作業前のKY(危険予知)活動や安全パトロール(安パト)を、スマートフォンやタブレットで簡単に記録し、クラウド上で共有できます。紙のシートを配る手間を省き、全員が同じ内容を即時に確認できるため、安全意識の統一にも役立ちます。

また、撮影した写真や指摘内容は自動的に整理され、報告書をワンクリックで作成可能です。これにより、ExcelやWordでの転記作業を減らし、現場・所長・本社間の確認もスムーズに行えます。

土工事のように重機や掘削作業が中心となる工程では、日々の安全活動を記録し、振り返る仕組みが事故防止につながります。

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