B工事施工管理アプリ現場管理 B工事とは?A工事・C工事との違い・費用負担・契約の流れをわかりやすく解説 2025年11月21日 この記事をシェアする オフィスや店舗を新しく出店する際、よく耳にするのが「A工事」「B工事」「C工事」という区分です。なかでも「B工事」は、建物のオーナーとテナント(入居者)双方が関わる特殊な工事であり、契約や費用の取り扱いを誤ると、思わぬトラブルに発展することもあります。 また、オフィスや商業施設の出店では、電気・空調・防災設備などの「共用設備」に関わる工事が多いため、B工事を正しく理解しておくことがスムーズな内装計画の第一歩になります。 そこでこの記事では、初めてテナント工事を行う方向けにB工事の概要や工事の流れ、費用負担などについてわかりやすく解説します。 B工事とは? B工事とは、テナント(入居者)の要望にもとづいて行いつつも、建物オーナーの承認や指定業者が関与する工事のことです。 一般的にビルや商業施設などのテナント工事では、建物全体の安全性・設備管理の統一を守るために、工事の区分をA・B・Cの3種類に分けて管理しています。 そして、工事対象となる建物は電気・給排水・空調・防災などの「共用設備」で成り立っているのが特徴です。これらの基幹系統に接続する工事は、ビル全体の安全や法令遵守に関わります。そのため、オーナーは「指定工事会社」による施工を求め、施工品質や配線・防災連携を統一するためにB工事が実施されるのです。 なお、費用負担はテナント(賃借人)側にあります。一方で、業者の選定はオーナーによる対応など、権利が錯綜する点に注意してください。 (参考:RCAA協会「B工事適正査定」) B工事が発生する具体的なシーンと工事内容 B工事は、オフィスや店舗の「入居時」「退去時」に多く発生します。以下に、工事が発生しやすいシーンを整理しました。 タイミング 発生する工事例 説明 入居時 既存のビル設備に手を加える場合に発生 ・間仕切り壁、天井、床の設置や変更 ・空調設備の移設や新設 ・防災、消防設備(スプリンクラーなど)の移設や変更 ・電気設備(分電盤・コンセントなど)の増設 ・給排水設備の変更・移設 退去時 原状回復工事の一環として発生 入居時に行ったB工事部分や、建物資産に影響する設備を元の状態に戻す工事 特に退去時には、オーナー・賃借人の認識の違いで「費用トラブル」が発生する場合もあります。契約書でB工事の範囲と負担区分を明記しておくことが重要です。 A工事・B工事・C工事の違いをわかりやすく解説 A工事・B工事・C工事という区分は、建物の所有者(オーナー)と入居者(テナント)の責任を分けるために設けられた仕組みです。 なお、3区分の違いは「どこまでを共用部分として扱い、どこからをテナントの専有責任とするか」という考え方にもとづいています。以下に比較表を準備しました。 工事区分 主な目的 管理対象 自由度 関与者の関係性 A工事 建物全体の安全維持 共用設備・外装 低 オーナーが主体。建物の維持管理に関わる基幹部分。 B工事 テナント要望を反映しつつ共用設備と調整 共用設備と専有部分の境界 中 オーナー指定業者が施工。テナント負担。 C工事 内装・什器などテナント独自空間の設計 専有部分 高 テナントが自由に施工可能。オーナーの承認は必要だが軽微。 つまり、A工事=ビル全体の基盤維持、B工事=接続調整、C工事=専有空間の自由設計という構造になっています。 工事区分ごとの「選定者」「発注者」「費用負担者」一覧表 より詳しく、工事区分ごとの選定者・発注者・費用負担者のイメージを目安表としてまとめました。 区分 選定者 発注者 費用負担者 A工事 オーナー オーナー オーナー B工事 オーナー (指定業者) テナント (オーナー経由) テナント C工事 テナント テナント テナント この区分は、建物全体の保守責任を明確に分けるために設けられた制度です。 テナントが共用設備に独自工事を行えば、火災や漏電などの重大事故を招く恐れがあるため、B工事では必ずオーナー指定業者の関与が義務づけられています。 B工事における資産区分と所有権の考え方 B工事は、建物の資産(オーナー側)とテナントの専有設備(テナント側)を接続する中間領域に位置するため、所有権や資産区分があいまいになりやすいのが特徴です。 基本的には、B工事で設置・改修した設備は建物の一部として所有権がオーナーに帰属します。たとえば、天井裏のダクト・配線・防災設備・空調機本体などは、建物全体のインフラとして扱われるため、退去時にテナントが撤去できない(=オーナーに残る)というイメージです。 一方で、テナントの要望で追加された機器や専用制御装置などは、契約内容によってはテナント資産扱いとなることもあります。所有権の認識のずれを防ぐためにも、B工事の設計段階で「所有権の帰属」を見積書や工事区分表に明記しておくことが重要です。 B工事の流れ|発注から完了までのステップ B工事は、オーナー指定業者を通じて進行する必要があるため、通常の内装工事よりも手続きと確認事項が多いのが特徴です。 以下では、テナントの担当者が実際に行動すべきステップを4つの流れで整理します。 【ステップ1】見積依頼・オーナー指定業者の確認 まず行うべきは、ビル管理会社やオーナーに「B工事指定業者」と「工事区分」を確認することです。 ここを確認しないまま勝手に見積もりを取ると、後で再見積もりや二重発注になるケースがあります。 なお、B工事は建物全体の電気・空調・防災設備に関係するため、オーナー指定業者を通さなければならないケースがほとんどです。ただし、見積もりは交渉可能な場合もあるため、相見積もりを取って比較・検討すると安心です。 【ステップ2】設計・仕様のすり合わせ B工事では、自社の設計(C工事)と建物側の設備(A工事)をつなぐ部分を調整する必要があります。設計担当やデザイン会社と連携しながら、次の点を確認しましょう。 空調機やスプリンクラーの位置変更が必要か 電気容量・分電盤の位置・回路数 消防設備の移設・感知器の追加有無 天井・壁内のダクトや配線ルート 水回り(給排水・ガス)の新設・接続方法 なお、指定業者とは設計図レベルで打ち合わせを行いましょう。口頭で進めると「B工事扱い」「C工事扱い」があいまいになり、最終的に予算超過や申請却下の原因にもなるため、根拠資料を用いながらやり取りをするのがおすすめです。 【ステップ3】工事申請・承認手続き 設計・見積もりが固まったら、ビル管理会社(場合によってはオーナー)へ工事申請書を含む関連書類を提出します。 工事申請書(工事内容・期間・業者情報) 施工図・系統図(電気・空調・防災・給排水) 施工業者の登録証・保険証明書 工程表・搬入出計画書・廃棄物処理計画書 一般的に、申請期限は着工の30日前に設定されていることが多いです。特に消防設備を含む場合は、消防署の協議や追加検査が必要になるため、早めの申請が鉄則です。 【ステップ4】施工・検査・引渡し 申請が承認されたら、いよいよ施工スタートです。 B工事はオーナー指定業者が行うため、工程管理と検査立会いがテナント担当者の主な役割になります。 また、B工事は共用設備に関わるので、引渡し後の修正でも管理会社の承認が必要です。さらに退去時(原状回復)にも同じ業者が関わるケースが多いため、引渡書・施工記録は必ず保管しておきましょう。 B工事の費用負担と見積もりの考え方 B工事では、テナントが費用を負担し、オーナー指定業者が施工を行うのが原則です。 このため、見積書を受け取ったときに「なぜこの金額なのか」「どの範囲を自社が払うのか」が不明確になりやすい点が特徴です。よって見積もりを受け取った際には、以下の4項目をチェックすることが欠かせません。 工事区分ごとの線引きが明記されているか 指定業者による費用根拠があるか 工事申請・管理費などの諸経費が妥当か 消防・防災関連費用が含まれているか もし見積もりについて不安を感じているのなら、オーナーや管理会社の承諾のもと、指定業者と見積もり相談をするのがおすすめです。オーナーや管理会社経由だと費用説明が伝言になりやすいため、施工担当者から直接説明を受けましょう。 B工事の費用が高くなりやすい理由 B工事の費用が高くなりやすいのは、以下の2つが主な理由です。 指定業者制度によって価格競争が起こりにくいこと 共用設備に関わる安全・防災基準を満たすためのコストが含まれていること たとえば、指定業者は建物全体の設備管理を担うため、立会費・試験費・報告書作成費などが発生します。また、夜間や休日にしか作業できない場合は、人件費や警備費も上乗せされます。こうした管理体制や安全対策のコストにより、B工事は一般的な内装工事より費用が高いと思われがちです。 費用の高さに不安を感じているなら、まずは見積内容の説明を受けることからスタートしましょう。 B工事でよくあるトラブル・注意点一覧 B工事でよくあるトラブルは、主に以下の3点です。 工事区分の認識違い 申請ミス 工期の遅延 特に多いのが、B工事とC工事の境界をあいまいにしたまま進め、どちらの負担か不明確なまま追加見積もりが発生するケースです。 また、管理会社への申請や図面承認が遅れると、着工許可が下りず工期全体が後ろ倒しになります。ほかにも、夜間作業の立会調整不足や防災設備試験の未申請など、「確認漏れ」や「連絡不足」が原因のトラブルが多発していると言われています。 B工事の施工計画・報告・書類作成を効率化する方法 B工事は建物設備に関わるため、申請・報告・検査記録などの書類作成が非常に多いのが特徴です。 その際には、管理会社やオーナーとの調整も必要で、紙ベースでのやり取りでは「承認待ち」「再提出」などの手間が発生しやすく、工期遅延の原因にもなります。 ここでは、テナントの担当者や現場担当者が実践できる2つの効率化方法を紹介します。 【方法1】テンプレート化・チェックリストの導入 B工事で必要となる申請書類(工事申請書・設備図面・防災関連届など)は、毎回形式がほぼ共通しています。 そのため、社内でテンプレートを整備し、入力項目や添付書類を標準化することで、作成時間を大幅に短縮できます。 また、チェックリスト形式にすることで、「漏れ防止」「承認スピードの向上」といった効果も期待できます。 【方法2】クラウド管理アプリを活用 近年では、B工事や原状回復工事の進行管理に役立つクラウドアプリも登場しています。 たとえば、図面・申請書・検査報告書をオンライン上で共有することにより、オーナー・管理会社・施工業者の三者間で情報を共有できます。さらには、現場写真・進捗・承認状況も一元管理できるため、紙の回覧やメール添付が不要です。 申請から完了報告までの手続き負担を大幅に削減できることから、B工事にかかるリソースを最小限に抑えたいという方におすすめです。 B工事を理解し、トラブルのない入居工事を進めよう B工事は、テナント工事のなかでも特に誤解やトラブルが発生しやすい領域です。しかし、A・B・C工事の違いや費用負担のルールを正しく理解し、施工計画・申請・報告をスムーズに進めれば、無駄なコストや手戻りを防げます。 とはいえ、現場では「申請書の提出漏れ」「承認待ちの遅延」「報告書の二重管理」など、B工事特有の事務負担や調整の煩雑さが課題になりがちです。 こうした課題を解消するのが、施工管理をクラウドで一元化できる「ミライ工事管理アプリ」です。 スマホやPCから現場写真・点検表・工事報告書を簡単に作成・共有でき、申請〜承認〜報告までのフローをリアルタイムで見える化。さらに、自社フォーマットで帳票を自動生成できるため、B工事の申請書・防災試験報告・完了報告書などもワンクリックで作成可能です。 無料プランから利用できるので、この機会にB工事に当てはめて利用できるのか、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。 iOSユーザーはこちら>> Androidユーザーはこちら>> ミライ工事について詳しくチェックする>> この記事をシェアする ミライ工事管理の詳細はこちら
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