システム図面管理現場管理アプリ 図面管理とは?エクセル・クラウド・管理ソフトの比較と効率化のすすめ【総務・システム部向け】 2025年9月3日 この記事をシェアする 建設や製造、ITインフラの現場では、日々膨大な図面がやり取りされる一方で、「最新版がどれかわからない」「紙やエクセル管理で探すのに時間がかかる」といった課題を抱えている企業もあります。 そのため、この記事では、紙・エクセル・クラウド・専用システムといった管理方法の比較を行い、図面管理の注意点や効率化のコツをわかりやすく解説します。 図面管理とは?管理が重要な理由 図面管理とは、業務に用いる図面データを正確かつ効率的に保存・共有し、必要な人がいつでもアクセスできるようにする仕組みのことです。図面管理を徹底することで、例えば、以下のメリットがあります。 業務効率化|検索時間を短縮し、最新版の図面を即座に共有できる ミス防止|誤ったバージョンの利用や重複作業を防ぐ セキュリティ強化|閲覧権限を設定することで情報漏洩を防止できる 法令遵守|建築基準法やISO9001、運用ガイドラインなど各種規格に対応しやすい ナレッジの継承|担当者変更時もスムーズに引き継げる 最近では、クラウド化やBIM導入に伴い、図面のデータ容量や共有頻度が急増しています。エクセルや紙の管理だけでは対応が難しくなっているため、総務・システム部が主体的に効率化を検討するケースが増えている状況です。 図面管理でよくある課題と失敗例 図面管理を適切に行わないと、次のようなミスが発生し、非効率な業務につながるかもしれません。 最新版の図面がわからない・共有ミスが起きる 図面の保管が属人化して引継ぎできない 【課題1】最新版の図面がわからない・共有ミスが起きる 紙やメール添付によるアナログな管理方法だと、どれが最新版かわからないといった混乱が発生しやすく、次のような作業ミスや施工トラブルが起きるかもしれません。 設計変更前の図面を使用し、施工後にやり直しが発生する 部署ごとに異なるフォルダで管理し、共有が遅れて工期に影響する メールで送信した図面が迷子になり、検索に大幅に時間を食う 株式会社New Innovationsが実施した「設計図面管理に関するアンケート(2025年2月)」によると、図面検索に時間がかかること、最新データの確認が困難であることに課題を抱えている企業が多いとわかりました。 出典:PRTIMES「〜New Innovations が設計図面管理に関するアンケートを実施〜」 このような課題を解決するためには、バージョン管理機能付きのクラウドストレージを活用するほか、図面ごとの権限・更新履歴設定、また「最新版自動表示」機能のある管理システムを導入するのが効果的です。 【課題2】図面の保管が属人化して引継ぎできない 図面管理の仕組みを整備していない現場で起きやすいのが、担当者ごとにバラバラな管理をしてしまうケースです。 特に、個人PCやUSBでの保管は、セキュリティリスクが高いだけでなく、担当交代時に引継ぎができず大きな損失を招きます。以下に、発生しやすい失敗例を整理しました。 担当者が退職後、図面データの在り処が不明になった USB紛失により重要図面が流出し、顧客トラブルに発展した 独自ルールでのファイル命名により検索が不可能になった 上記を解決するためには、部署全体で利用できる共通クラウドフォルダを導入したり、ファイル命名規則を統一し、検索性を確保したりすることが重要です。また、定期的にバックアップを取得できる仕組みを整えておけば、属人化の課題から解放されやすくなります。 図面管理の方法|紙・エクセル・クラウド・管理システムを比較 図面管理の方法は企業によって異なりますが、大きく分けると「紙」「エクセル」「クラウド」「専用管理システム」の4種類があります。以下に、4つの管理方法の違いをまとめました。 管理方法 初期コスト 運用コスト セキュリティ バージョン管理 検索性 導入のしやすさ おすすめ度 紙 低 中(保管費用など) 低い × 手作業で差替え △ ファイル探しに時間 ◎ 誰でも可能 ★☆☆☆☆ エクセル 低 低 中 △ 手動で更新管理 △ データ増加で非効率 ◎ PCさえあれば可能 ★★☆☆☆ クラウド 中 中(月額あり) 高 ◎ 自動履歴管理 ◎ キーワード検索可能 ◎ 導入容易 ★★★★☆ 専用管理システム 高い 中〜高(ライセンス料) 非常に高い ◎ 完全な履歴管理 ◎ 高度検索機能 △ 教育が必要 ★★★★★ まず、紙やエクセルといったアナログな図面管理の方法は、一時的な利用やごく小規模の現場には適していますが、属人化やセキュリティ上のリスクが大きい点に注意してください。 次にクラウドでの図面管理は、コストと利便性のバランスが良いです。中堅以上の企業におすすめします。 また専用管理システムによる図面管理は、投資コストはかかりますが、その分だけセキュリティ・効率性・コンプライアンス対応まで含めるとROIが高いです。効率的で無駄のない管理を実現したいなら、システム導入を検討してみてはいかがでしょうか。 図面管理ならミライ工事管理アプリ。公式サイトはこちらまで 図面管理システムを選ぶときの注意点 図面管理システムは多機能で便利ですが、選び方を誤ると「使いづらい」「コストが合わない」といった失敗につながります。 ここでは導入前に押さえるべき注意点を解説します。 無料ソフト・システムには制約あり(容量・セキュリティ・サポート) 無料の図面管理ソフト・システムは、初期費用ゼロで導入可能ですが、以下の制約があります。 容量制限|無料プランでは保存可能な図面数が限られる セキュリティの不安|暗号化や多要素認証が未対応の場合あり サポート不足|トラブル発生時に問い合わせができない 特に、完全無料の図面管理ソフト・システムの場合には、導入・社内浸透後に「現状のシステムでは必要な機能を使えないことが判明する」といったトラブルが起こるかもしれません。 図面管理の将来性を見越すためにも、無料ソフトの制約下で問題ないのかをチェックしましょう。また、有料システムやプランとの比較をしておくと、無料・有料のどちらを導入すべきかが見えてきます。 有料ソフト・システムは機能・使いやすさ・料金のバランスに注意 有料の管理ソフト・システムは機能面に優れていますが、選定時に次の3点を比較することが重要です。 機能|バージョン管理・アクセス制御・CAD/BIM連携の有無 使いやすさ|UIの分かりやすさ、検索のしやすさ 料金体系|初期費用+月額費用+ユーザー数制限 図面管理に利用できるソフトやシステムは、複数のメーカーから提供されており、それぞれ料金や機能、使いやすさ、サポート体制などが違います。 自社との相性の良い図面管理ソフト・システムを見つけるためにも、「自社のユーザー数に合ったプランか」「将来の拡張性(容量・機能追加)があるか」「操作教育やサポート体制が整っているか」をチェックしておきましょう。 自作システムには落とし穴あり(保守・属人化・引継ぎ) 自社で独自に図面管理ソフト・システムを開発し、運用をスタートしようと考える方も多いでしょう。しかし、自作システムの場合、以下のリスクに注意してください。 保守コスト|開発担当者が退職すると維持困難 属人化|操作方法や更新ルールが特定の担当者しかわからない セキュリティ脆弱性|専門知識不足による不備の可能性あり 自作システムは導入当初は便利ですが、数年後に担当者が不在となり“ブラックボックス化”するケースが多いです。また、外部システムに移行するための二重コストが発生するかもしれないことを考慮したうえで、自作することをおすすめします。 図面管理ならミライ工事管理アプリ。公式サイトはこちらまで 図面管理の効率化は「システム部×現場部門」の連携が便利 図面管理は、仕組みを整えて管理することも重要ですが、それ以上にシステム部(社内)と現場部門(社外)の連携が欠かせません。 どちらか一方だけ管理するという体制では、最新版の共有漏れや属人化といった課題は解決できないことがあります。そこで鍵となるのが、クラウドベースで直感的に操作できる図面管理システムです。 PC・スマホ・タブレットに導入できる「ミライ工事管理」を用いれば、図面をフォルダ管理できるほか、権限(ID)を付与することでデータ削除といったミスを防止しやすくなります。施工全般の管理機能も搭載しているため、まずは無料プランから利用してみてはいかがでしょうか。 この記事をシェアする ミライ工事管理の詳細はこちら
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